Virginity

二人が初めて一つになれると信じていた夜
震えた腕が君を支えきれずに
君は僕の胸からすり抜けた
生まれたままの姿の二人は
暗い部屋で身動きとれずに固まっていた
まるで二人の将来を案じているかのように…

熱い僕を受け止められずに避けた君を
責める気はまったくない
火照った身体が覚めるように
心が冷めるのだけは嫌だから
君のことを心から愛しているから
汚れた想い　やり場のない思いだけで
君を抱くような真似はしたくなかった

僕を想う君の気持ちと
君を想う僕の心を
知らぬ間にいつの日からか比較していた
僕以上の想いが君にないと
勝手に思い込み
君を傷つけた日々もあった
今日からは二人の想い
測れない天秤に掛けるのはやめて
いつまでも　じっと君のそばにいたい


気持ちと言葉が一緒になったと信じていたとき
結んだ口が愛を示していた
君は僕の腕の中駆け寄った
生まれたばかりのような二人は
静かな部屋で安心しきったまま眠っていた
たとえ二人の未来に何が起ころうとも

熱い想いを受け止めたまま愛した君を
責めるほど弱くない
狂った歯車を直すように
時間を戻すのだけはやめよう
君のことを心から想っているから
迷いだけの想い　ぶつけられない怒りだけで
君を責めるような真似はしたくなかった

僕を愛する君の感情
君を想う僕の純情
気付かずにいつの日からか忘れていた
君以上の想いが僕にあると
勝手に思い込み
一人落ち込んだ日々もあった
今からは二人の気持ち
動かないミキサーにかけるのはやめて
いつまでも　ずっと僕のそばにいて


2020 Ichigou.

思いどおりに作詞ができる本 リスナーの心をつかむ歌作りの実践テクニック

• 作者: 田口 俊
• 出版社/メーカー: リットーミュージック
• 発売日: 2012/05/25
• メディア: 単行本

タグ：初夜 処女 詩 作詞